【Sabre】北アジア地区統括 リージョナル・ダイレクター チャールズ・リー氏 インタビュー|特集

Sabre北アジア地区統括リージョナル・ダイレクターのチャールズ・リー氏は、2023年1⽉よりSabre APACに着任しました。以降、同地区でのマーケット回復が本格化する中で活動を推進しています。今回INFINIは、旅行業界のトレンドや2023年の展望についてリー氏にお伺いしました。
― Sabre APACとして、今後の北アジアマーケットの動向についてをどのように予測していますか?
我々は、過去の予約動向や、旅行需要に対する航空会社の前向きな姿勢を受けて、旅行業界の回復に対し長期的には楽観視しています。各地域が規制緩和していくにつれて、航空会社は供給座席量の拡大や旅行トレンドの広がりを期待しています。
本格的に旅行業界が回復し、海外旅行が本格的に再開するにつれて、旅行予約数を増加させる大きなチャンスがあると考えています。注目すべきは、2023年2月上旬の時点で、既に業務渡航予約数とAPAC地域での予約数の両方において改善が見られているという点です。2023年1⽉で、予約数は昨年12⽉に対して53%増加し、更に最近では、一部マーケットにおける国際線の回復が、国内線の回復率を上回ってきています。APAC地域全体の回復率については、2023年には2019年のパンデミック前に⽐べ50%以上の増加を期待しています。
また北アジア地域の回復率について、マーケットによっては35%~60%の範囲となると考えています。中国が旅⾏制限緩和を発表した際には、その直後から旅行検索数ならびに予約数が急増していました。中国関連の旅⾏需要は、今年の第二四半期または第三四半期に増加が⾒込まれています。
― 現在APAC地域で⾒られる回復トレンドについて教えてください。
我々が注目している主な回復トレンドの1つは、最新テクノロジーの導入と加速です。我々のパートナーである旅行代理店からは、この回復需要に対して将来的な成⻑機会を創造するための、最適なツールを取り揃えておくことが望まれています。
― ⽇本市場において旅⾏ビジネスが回復する中、新規ビジネスの獲得と他社との差別化を実現するために、旅行代理店にとって最も価値のあるSabreツールは何でしょうか?
COVID-19のパンデミックは、主に2つの変化をもたらしました。1つ目は、旅行業界の労働力が別業界へ大きくシフトしたことで、旅行業界が回復した際の人材確保が困難になった点、2つ目は消費者の行動がオフラインからオンラインへ変化した点です。大手の旅行代理店は、この変化を脅威として捉える一方、チャンスであるとも捉えています。彼らはオンライン販売開発の加速化や、予約後のサービスやサポート、また業務効率化と人員削減に対応するための自動化に注力してきました。これらの変化に対応するSabreツールとして、「Automation Hub」と「Ticket Express」を提供しており、予約作成後の業務⾃動化を実現しています。パンデミック中に人員削減を進めた旅行代理店は、旅行需要回復に対して新たに人財採用を行わずに、生産性向上のために定常業務の自動化を検討しています。そうしたことから、我々としては「Automation Hub」に大きな需要を見出しています。
また、自社のオンラインプレゼンス強化や、他社との差別化を支援するプロダクトとして、「Content Service for Lodging」、「BFM API」、「Sabre Virtual Payment」などもご提供しています。昨年末には、新たにMastercardとのパートナーシップを発表し、B2B決済向けバーチャルカードの利用展開を拡大しています。これは、先に買収したConferma社に続くもので、オープンで独立した旅行決済のエコシステムを構築するという、当社の戦略をさらに推し進めるものとなります。
― SabreとINFINIの戦略と、⽇本の旅⾏代理店に与える影響についてお聞かせください。
SabreとINFINIのビジョンは、マーケットにおいて最⾼のカスタマーケアを提供するプロダクトおよびテクノロジーのリーダーとなることです。Sabreのプロダクトと、マーケットに合わせてカスタマイズされたソリューションを組み合わせることで、⽇本のマーケットに独自の価値をもたらすことができると確信しています。 また2022年には、アメリカン航空とユナイテッド航空など、世界的なフラッグシップキャリア数社と販売契約を更新しました。これらの契約は、航空会社とのパートナーシップを拡⼤、強化するものであり、Sabreのテクノロジーやソリューションを活⽤して、航空会社の商品提供の強化や、進化する旅⾏マーケットにおける消費者の需要へ迅速に対応していく予定です。
例えば、2023年2⽉にSabreと複数年契約を締結したLCCのJin Air等、これまでGDSを使⽤していなかった航空会社でさえも、⾃社コンテンツの展開機会拡大のため、Sabreとの提携に目を向けています。2022年に拡⼤した多くのパートナーシップから得られた重要なポイントは、世界最⼤⼿の旅⾏会社の多くが、Sabreとのビジネスを望んでいるということです。当社は引き続き、多くのグローバルパートナーに対し最⾼レベルのサービスとプロダクト⾰新を提供することに重点を置き続けています。 Sabreは2022年には、合計10億件以上のトランザクションが発生しており、2023年以降も、世界の旅行回復において中⼼的な役割となることを楽しみにしています。
― 2023年のSabre APAC着任前は、Sabreアメリカマーケットでの法人部門おいてリーダーを務められていたと伺っています。アメリカの旅⾏マーケットやその他マーケット全体のトレンドについて教えてください。
COVID-19後のマーケットは、旅行業界におけるチャレンジとチャンスになり得ると考えています。2023年に向けて主要なトレンドになるであろうと考えるポイントをご紹介しますと、まず、高成長率を見せる非管理型の業務渡航手配/レジャーが、旧来の管理型手配予約に迫る勢いである点(Kayak、4Business等)、またオンラインでの管理型業務渡航手配のシェア拡大による、旧来の管理型形態の淘汰。それによる専用オンライン予約ツール(Navan、TripPerks、Concur、Spotnana等)の競争激化です。更に、TMCの合併や、進化が続く航空会社の流通モデル、そして宿泊施設の選択肢および手配チャネルの分散化についても注目しています。
― ありがとうございました。
Sabre日本地区代理販売店である当社は、旅行会社の皆様の更なるビジネスの向上に貢献してまいります。今後も定期的にウェビナー開催や情報配信を通して、皆様へ有益な情報を発信してまいりますので、是非ご期待ください。
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