独自の生態系は驚きの連続 マダガスカル|旅行記
某映画の主題や某CMで横っ飛びのサルが話題になるなど実は意外と知名度の高いマダガスカル。しかしながら、日本人渡航者の数は少なく、知名度に比べるとその実態はあまり知られていないのが実情です。インド洋に浮かぶ世界第4位の大きさを誇るマダガスカル。古代ゴンドワナ大陸時代の地殻変動により、現在の位置に落ち着いたとされています。外敵のいない閉ざされた空間で独自の進化を遂げてきた生態系はここマダガスカルならではの稀有のものばかりとなります。
サン・テグジュペリの「星の王子さま」の世界 バオバブ
マダガスカル西部モロンダバには独特の形状をしたバオバブの巨木が林立するバオバブ街道と呼ばれる場所があります。地元の子供たちと戯れながら薄暮の時間を迎えると、バオバブのシルエットが黒く浮かび上がります。まるで異星に降り立ったような錯覚すら覚える幻想的な光景に思わず息をのみます。食用としても重宝されるバオバブの実。時期が合えば、バオバブ・ジュースなども楽しむことができます。
固有種の宝庫
上述の通り、独自の進化を遂げた生態系を持つマダガスカルは固有種の宝庫となります。その代表は原猿類に属するキツネザルではないでしょうか。横っ飛びする姿が有名なベローシファカ、縞模様の尾が独特のワオキツネザル、童謡でも有名なアイアイ、きれいな鳴き声のインドリなどまさに‘キツネザルの楽園’がマダガスカルです。
かつては秘境と呼ばれた地も今では立派な観光地・・・。そのような状況下でありながら、マダガスカルはまだまだ秘境であり続けています。交通インフラの問題や宿泊事情など一筋縄ではいかない旅ではありますが、マダガスカル人の底抜けに明るい笑顔に接しているだけで、その苦労を忘れることができます。他国同様、外来種や環境変化に伴う固有種の生態減少がマダガスカルでも危惧されています。地球の進化の賜物であるこれら宝物がいつまでも受け継がれていくことを願ってやみません。

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